「失敗」の念と教え

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以前勤めていた会社で勤続年数が長く、チームリーダーをしていた女性社員が仕事で大失敗し、会社に多大な損害を与える事件がありました。

当日は私は休暇を取っており不在でしたが、その前夜から翌朝にかけて、誰かの憎悪ややりきれない思い、恨みの波動を強烈に感じたのです。それは胸が痛くなるようなとても嫌なものでした。

この時点で誰の波動かはハッキリしませんでしたが、時間が経つにつれある人の顔が浮かび上がりました。

その念は自分に対する個人的な恨みというわけではなく、もっと広範囲に入り乱れた後悔や恨みの私情が、真っ黒いアメーバのようにやって来ていたのです。

その時、(職場で何か大変な事が起きたのかもしれない。)
そう思いながら翌朝出勤し、この事実を知ったのでした。

失態は、顧客への配送処理をシステム的に日々実施している中、当日うっかり処理漏れしてしまい、数百件の顧客への出荷に影響を及ぼした事でした。

これにより多くのスタッフが残業を余儀なくされ、送料も自社負担となってしまいました。

本人は以前より公私混同している所があり、新入社員をバカにしたりしていたので、これは良くないな、と思っていた矢先でした。

そして4月から彼女は異動となっていましたが、引継ぎが長引いていた為、これまでの部署の業務を行っていたのです。

「何で私がこんな目に遭わなきゃいけないの!」

「私が変わりにやってあげているのに!」

その憎悪とも思える念が大量にやって来て、職場は黒くドロドロした気で覆われているのが見えました。

本人は反省していましたが、恨みや後悔の念が毎日繰り返し出ていた為、その波動をクリアーにするのに数日かかりました。

ここで言えるのは、まず何故これが起きたのかを考え、受け入れる事です。
「うっかりミス」というのは誰にでもよくあることですが、一番の原因は人をバカにした事でしょう。

人への中傷、非難、罵ったり、卑下する行為は、必ず自分に返って来ます。
この事象は今まで私は何度となく見て来ました。

私達は大いなる宇宙の子であり、兄弟であり、誰もが尊い存在です。上も下も無いので、絶対に人を尊重する事を忘れないようにしましょう。

<人生の軌道修正が必要な時>
仕事で大失敗をするケースの他には人生の軌道修正をする必要がある時、起きる場合があります。

これは本人にとって辛く衝撃的な事でも、将来的には「あの時は辛かったけど、あれが転機だったんだ。」と思える日が来る人生の節目になる出来事です。

<失敗した時は> 
過ぎてしまった事をグダグタと後悔しても仕方がなく、ネガティブな念を周囲にまき散らすだけなので、素早く気持ちを切替えて、当たり前の事をちゃんとやっていけば良いのです。

「当たり前の事をやっていれば、大概のことは上手く行く。」

と松下幸之助氏は仰っていましたが、その通りだと思います。

<責めないこと>
また、ひとりのミスはチーム全体の責任であるから、当事者を責めず、批判せず、皆で助け合う事が大事です。

この人のお陰で学ぶことが出来たと感謝すれば、その部署や会社全体が良い方向へ動き出します。

こうした一大事で初めてチームの結束力が生まれることもあります。
結果がどうであれ、「必要な事が起きた」と捉えれば、ネガティブな波動も消えて行きます。

失敗はひとりひとりの心掛けと助け合いが必要な事を私達に再認識させてくれているのです。

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