<魔笛>といえば、モーツァルトの最高傑作であり、日本と関係がある曲で尚且つ隠された真実を物語っていると注目を浴びた有名なオペラです。
私が20代の頃だったか、「モーツァルトって何故有名になったんだろう?」とふと思ったことがありました。
そこでまずはモーツアルトの一生を振り返ってみましょう。
モーツァルトの生涯
1756年1月27日、ザルツブルクで誕生。
音楽家である父と各地へ演奏を披露して回り宮廷でも演奏したが、就活は上手くいかなかった。
1777年にはザルツブルクでの職を辞し、パリ滞在中は冷遇を受け、母が死去し、ウィーンでは解雇されたがそのまま定住し、フリーの音楽家として演奏会、オペラの作曲、レッスン、楽譜の出版などで生計を立てた。
1784年フリーメイソンに入門。翌年、弦楽四重奏曲集をエステルハージのお抱えであったハイドンに献呈。その後、演奏会は盛況になり、プラハからのオペラ・ブッファの作曲依頼を受けたハイドンはモーツァルトの才能を見抜いて、代わりに彼に作曲してもらうよう推薦。こうして彼はたハイドンと親密な関係(お互いに尊敬していた模様)になり、活動を広げ数々の作品を作ってその名が知られるようになった。
1791年9月に「魔的」を作曲し、その後体調を崩していき12月に35歳の若さでこの世を去った。
なゼ有名になれたのか
世界で一躍有名になるということは、偉人からの推薦やコネが無いと活躍する場は難しいと私は感じています。
日本でいうなら坂本龍馬も高校生の頃から「なんで脱藩者でお金がないのに日本中を旅して船を手に入れて薩長連合を結ぶまで活躍できたのかずっ~と疑問でしたが、それも彼が「フリーメイソンだった」という事が分かり、全てがしっくりしたのでした。
ハイドンはモーツァルトがきっけけでフリーメイソンに入会したが、モーツァルトのようにフリーメイソンの為の曲を作ることもなく、ロッジ主催の会にも出席せず1年足らずで辞めている。なお、ベートーヴェンもフリーメイソンに入会していました。
ビートルズもフリーメイソンでしたが、彼等は組織の中身をよく知らなかったようです。才能がある人がフリーメイソンに入ると、言葉は悪いですがフリーメイソンは儲けることができます。
ただ闇深いのはその更に上の階層にあるイルミナティという組織でしょう。
ビートルズが世界で爆発的にヒットしたのが分かるように、有名になり影響力を持った人は何かしら、そうした
大きな後ろ盾があったからと言えるのではないでしょうか。
「魔笛」に関係する人物
世界最古の友愛結社、フリーメイソンですが、世間では秘密結社であることから「怪しい」とか「邪悪」な組織と判断されがちですが、実際のところ「秘密結社」と言われていることで内情が分かりませんので逆に「邪悪なもの」と判断する根拠は何もありません。
しかしこの「魔笛」にはフリーメイソンだったモーツァルトが作品の中でフリーメイソンの秘密を暴露した内容が盛り込まれていることで、注目されました。
更に彼の死因が毒殺されたのではないかと疑われましたが、この点については現在否定されています。
この物語の台本作家であり、ドイツで活躍した俳優・劇場支配人のエマーヌエル・シカネーダーも同じくフリーメイソン。「魔笛」ではパパゲーノ役を演じました。
もうひとり重要な人物がいます。
イグナーツ・フォン・ボルンは鉱物学者、冶金学者でフリーメーソンであり、ウィーンイルミナティ ロッジの長でもありました。
フランスの神父ジャン・テラッソンの小説『セトスの伝記物語、古代エジプト不朽の奇談の内・・・・ギリシャ語写本の翻訳による』をフリーメイソンと古代エジプトの儀式は同じものであり、太陽の神オリシスと自然の神イシス信仰、巨大なピラミッドなどを古代エジプを発刊しています。
これが「魔笛」にも表現されています。彼はフリーメイソンを脱退しますが、「魔笛」の完成を見ずに亡くなりました。
フリーメイソンの秘儀を暴露とは?
フリーメイソンのシンボルや教義に基づく歌詞や設定などが象徴的に表現されていることからそう言われているのですが、具体的にはどういう部分なのでしょうか。
同じフレーズが3回演奏されている場面が数回出てくる。
⇒序曲の最初や中間部で鳴り響く和音(同じフレーズが3回演奏される)
<フリーメイソン入会の儀式>
⇒入会の儀式では、目隠しされた志願者は扉を3回叩くのだそうです。
<「3」という数字を顕著に表現>
・3人の侍女に3人の童子
・3つの寺院、3つの扉
・ピラミッドの三角形
・祭司たちの審問会でホルンが3回鳴らされる。
・『魔笛』の基本となる調号が♭3つの変ホ長調。等々。
<時間を尋ねるシーン>
第1幕で気を失っていた闇の女王の娘パミーナが目覚めた後に、「太陽はどの高さかしら?」と訊ねるとパパゲーノは「もうすぐ正午ですよ。」と答えるシーンがある。
フリーメイソンの入信の試練は正午に始まり、その開始を宣言する前に何時かを尋ね、「正午です、尊師さま」と答えるという儀式からきているとされています。
このシーンを友人が理解しなかったことにモーツァルトは「腹が立った」と語られています。
<その他、儀式と暗喩させるもの>
・タミーノが寺院に入ろうとするシーンで試練の前にヴェールを被らされる。
・沈黙の試練や水、火の試練を受ける。
・タミーノ、パミーナ、パパゲーノの3人がそれぞれ気絶するシーン等々
・最後でこれまで「善」だと思っていたものが実は「悪」だったという展開。
劇中の登場人物で「悪」とされるザラストロのセリフ「太陽の光は夜を追い払い、偽善 者の不正な力を打ち滅ぼした」つまり闇の女王が「悪」でザラストロが「善」であったということ。
その他、研究者はフリーメーソンの秘密が象徴的に織り込まれた複雑かつ難解な物語がこの魔笛に構成されているという。
日本と関わる部分
縄文時代と深く関わる古代エジプトのピラミッドの中が舞台となっている。主人公である王子タミーノは、日本の伝統衣装の狩衣をまとった日本の王子を表している。
何故日本人なのか、若しくは日本人ではなかったとしても「日本の狩衣を着た」と訳されているので、何かしら日本との関係を示しています。
その主人公が試練をクリアして闇を滅ぼし、新しい世界を開くのはまさに今、闇と闘っているこの世界を表わしているかのようです。
また、週末には2人の救世主が現れ、そのうちの一人が日本人だとも言われているので、そのこととも当て嵌まりますね。
魔笛のストーリー
下記ストーリーにも秘密が隠されています。
狩衣を来た日本の王子タミーノが、試 練を乗り越えて闇の女王の娘パミーナを 悪のザラストロから助け出す物語。 実際はザラストロは暴君ではなく賢人で、高慢な夜の女王からパミーナをかくまっ ていたことが分かった。 パミーナのもとには夜の女王が現れ、 ザラストロを殺せと命じて短剣を渡す。 悩むパミーナに、ザラストロは復讐より愛が大切だと説く。 タミーノとパミーナは再会し、最後の「火」「水」の試練を2人で乗り越える。夜の女王たちは滅び、ザラストロ、タミーノ、パミーナたちは神を讃える。 |
「魔笛」夜の女王のアリア
(ちなみにアリアとは特定の人物が独唱する曲のことです)
このアリアは高い音を技巧的に駆使したコロラトゥーラが有名です。
「夜の女王のアリア」というタイトルを知らなくても、一度は聞いたことがあるオペラなのではないでしょうか↓
<歌詞>
復讐の炎は地獄のように我が心に燃え 死と絶望が私の周りで燃え上がる! ザラストロに死の苦しみを与えなければ お前はもはや私の娘ではない 永遠に勘当し 永遠に見捨て 永遠に粉砕する 全ての生まれつきの絆を もしお前によって ザラストロが青ざめないなら! 聞け 復讐の神よ 母の誓いを聞け! |
参考:
http://www.asahi-net.or.jp/~WG6M-MYKW/Essay_Mozart_Zauberflote08-vonBorn&Sethos.htm
次回へ続く。