旅の締めくくりにお薬屋さんで有名な「池田屋安兵衛」へ行きました。
知り合いの人が癌で、良い漢方薬剤があればと思い、ちょうど富山に行く事になったので初めてこちらに伺ってみたのです。
江戸時代中期に富山藩の二代目藩主・前田正甫公が製造した「反魂丹」という胃腸薬が大変効能があって人気となり、昭和11年、初代:池田実氏が現在の地に和漢薬種問屋製造販売を始めました。その後地方でも「薬が欲しい」という声が上がり富山の薬売りが全国に広まって行きました。
私が幼少の頃は家に富山の薬屋さんが不足したものを補充しに定期的に薬箱を持ってやって来たことを覚えています。
ここがその発祥だったのか~と思うと、とても懐かしく感慨深かったですね。
明治政府による西洋医学の導入で、それまでの日本の伝統薬が否定されて、多くが廃止に追い込まれましたそうです。
西洋医学では病原菌を抗生剤で殺したり、炎症を抑えるという方法でしたが、病気にかかる体質の改善には至らず、一方、東洋医学は病気になった原因は〝体のシステムのひずみ″があるとし、これを正常に戻して自然治癒力を高め、健康な体つくりを行うことを目的として、こちらの薬屋さんは漢方を取り入れた「和漢薬」を作っています。
店員さんに創業由来のお話しを聞いた後、お薬の実演を見せて頂きました。
この箱の中に薬が入っています。
※使用しているのは実際の薬剤ではありません箱の下の方には一列に小さな穴が空いています。
レバーを引くと紐が引っ張られ圧力が掛かって中の薬が穴から押し出されます。
それを包丁で切り、包丁にくっついた薬を下へ並べていきます。
形を平均に整える為、上から重しで押さえ回して丸めます。
創業時は1個1個手作業で大変な時間を要していたそうですが、機械の製造で大量生産できるようになり、これまで入手できなかった人にも行き渡るようになったそうです。
当時使用されていた機械で私も丸薬に挑戦!
挑戦と言っても、重しで回すだけなんですが・・・・。
力が入り過ぎて大きい丸や小さい丸などバラバラ。ひどいもんでした。(;¬∀¬)
姉は私の失敗を見てコツを得たのか、うまいこと作ってましたね。上手に作るとプレゼント(紙風船)を頂けます。懐かしかったです~。
お薬もレトロな雰囲気がありましたね。
2階はレストランで薬膳料理やスイーツを提供しているそうです。
漢方の薬剤も少し置いていますので、煎じて飲めます。しかし思った程種類は少なかったかなぁ。
越中反魂丹の飴もありました。
「越中反魂丹」ですが、年末年始の胃腸のことも考えて購入。
飲み過ぎ食べ過ぎにも効果抜群との事。アルコールを飲んだ後に服用するそうですが、飲む前に飲んでも効果があるということだったので服用してアルコールを呑んでみたところ、翌朝スッキリしてました!
通常は頭痛や胃腸の調子が悪くなる私ですが、全くそれがなくすごく調子が良かったです。とても効果があるいいお薬です!因みに私の場合、記載された錠剤数よりも少なくても十分効果が出ることを試してみて分かりました。(個人差があると思います)
その他、目だったお薬は、便秘、痔、冷え性、リウマチ等々。いくつかお薬がありましたね。
基本、体を冷やすのは風邪にしても癌にしてもウイルスの増殖に繋がるので、冷え性を改善して血行を良くし、肌をすべすべにするお薬は女性にも嬉しいです。
そんなわけで、その薬「桂枝茯苓丸」を冷え性改善や肌のすべすべにつられ、購入してしまいました💦痔にもいいそうです。
結構お高いですが沢山入っていまし、実際に飲んでみたところ、指先の冷えもなく体が温まって、冷え性体質の私にとってはとても合うお薬。
ただ、この和漢薬というのは、ゆっくり体質を改善をしていくものなので、やはり個人差はあると思いますから、直ぐの効果は期待せず、地道に改善していくものとして服用されると良いでしょう。
お薬ラインナップ(ネット購入可)
富山に行かれた際はお立ち寄りになって観て下さい。
観光バスでツアー客が入る程名所になっているそうです。
富山駅から車で6分、
市電(路面電車12分)+徒歩(3分)
今回のライトワークは大雪で予定がズレたり、車が雪でスタックして地元の方に助けて頂くなど色々ありましたが、大きなトラブルもなく無事終えることができました。
富山の町は整備がされていて、公園や運河もあって中々良いところ。
今回はそうした所へ行く時間が取れませんでしたが(どの道、雪でしたし)機会があればまた富山へ行きたいですね。