再び知床のライトワークへ。
キタキツネは町中でも見られました。
北海道ライトワーク2021 (1)でキタキツネの事に触れましたが、よく路肩を走っていたり、道路に出て来るんです。
こんな感じで道路にちょろちょろと。(前日の写真より)
この日もまだ薄暗い早朝から山でのライトワークへ出掛けました。
しかし何だか朝から嫌な予感があり、落ち着きませんでした。
暫く走ると勾配のきつい丘から2匹のキツネが駆け下りる姿を発見!
そのキツネ達が向かう先へ視線を移すと、道路に1匹のキツネが倒れていました。
まさか・・・<(T◇T)>
近づいて車を停め、キツネの傍へ。
それを見た2匹のキツネ達は駆け下りた丘をまた元へ戻り叢へと姿を隠しました。
倒れていたキツネは大きく口を開けたまま既に息を引き取っていました。背骨と右後ろ脚の骨が剥き出しになって惨い状態。
ただ、出血は殆どありませんでした。
このキツネはあの2匹の母キツネかもしれません。
昨夜か深夜のうちに餌を探して道路に出た時に、スピードを出して来た車に轢かれたのでしょう。
手袋とビニール袋を取りに車へ戻って埋められそうな場所を探してみました。
しかし土が硬くて手では無理。カラスが群がらないうちに早く処置しなければと思い、死後硬直したキツネを抱えて近くの叢へ入り、土を少し掘ってキツネを置き、枯れ葉や枝を大量に取って来て被せました。
なんともやるせない気分です。
あの子供達が無事に生き延びられるといいのですが・・・。
出会うキツネはどの個体も痩せているので、野生で命を繋ぐ厳しさをいつも痛感させられます。
姉と無言のまま峠に向かいました。
先程の悲しい出来事が嘘のように美しい夜明。
国後島がぼんやり見えていて、時間が止ったかのようにただずっと眺めていました。
峠で無事ワークを終えると、樹々達が爽やかな風で呼応してれました。
とても優しい風でした。
いつの間にか見渡す限りスッキリした青空が広がり、羅臼岳だけにまたクラウドシップが現れていましたね。
羅臼岳にもチンタマーニが埋められていて、強化されてから結構クラウドシップが見られるようになったと思います。
峠を降りて街中を散歩した時にりっぱな角を持った牡鹿に会いました。
道路でゆうゆうと歩いていましたが、その後、民家に入り庭でむしゃむしゃ葉を食べていました。
この自然がいつまでも続くことを祈って、再び海でのワークへ向かいました。
続く。